室温と温度、音、光が睡眠環境を左右する

「夏は寝苦しくて眠りが浅くなる」「寒い時期は電気毛布を使っているが、どうも寝起きがすっきりしない」—睡眠環境によって寝苦しさを感じたり睡眠雄質が落ちたりといった経験は誰しも持っているものでしょう。快眠のためには、寝室など周囲の環境を整える必要があります。

睡眠の長さや室に影響を及ぼす主なチャックポイントは「室温」、「湿度」、「音」、「光」の4つです。特に、室温と湿度は重要といえます。というのも、身体の深部体温をスムーズに下げることが入眠のしやすさや睡眠の室に大きく関わるからです。

では、気持ちよく眠れる室温は、どれくらいでしょうか?実は「適温」は季節によって異なり、冬は17~18度程度、夏は25度程度が目安です。湿度の目安は50%程度。快適な環境をつくるためには、季節に応じた空調が必要なのです。

広島国際大学健康科学部心理学科教授  田中秀樹

山口県生まれ。広島大学大学院修了。博士。専門は睡眠学,精神生理学。睡眠改善インストラクター、睡眠健康指導士養成に従事。地域, 学校等で睡眠改善技術を指導。NHK『ガッテン」、「クローズアップ現代」「きょうの健康」等に出演。近著「ストレスチェック時代の睡眠・生活リズム改善実践マニュアル」(全日本病院出版会)等がある。